秘境寺で紅葉狩り その2 [秘境駅じゃない旅]
永観堂を後にしてから、へそ曲がりの私達は、
銀閣寺までずっと続いている、
「哲学の道」に向かいました。
だって、折角夜の京都に出てきたんだから、
夫婦で「しっぽり」したかったんだもん!
でも、他には「しっぽり」したい人はいないらしく、
「哲学の道」はほとんどひと気がありませんでした。
っていうか、昼間は観光客がそぞろ歩きする「哲学の道」ですが、
夜に観光客が来る、ということはほとんど想定していないらしく、
明かりがほとんどありません。
ただ、暗闇の中に川が流れているだけ・・・
おまけに、暗闇の中に、不気味な鐘の音・・・
普通お寺でよく耳にする、
時を告げる鐘とか、修行僧のつく鐘、というものとはちょっと違う、
変なテンポ(?)の鐘がずっと鳴っています。
でも、私達は秘境駅訪問家、ちょっとやそっとではひるみません。
(っていうか、二人になると大胆になる)
ダンナさんは、「哲学の道に来たんだから、哲学をしなくちゃ。」
と言って、いきなり、
「ショーペンハウエルは・・・カントは・・・」と言い出したのですが、
二人とも哲学を深く学んだことがないので、後が続かず、
でへへ・・・と笑うしかない、バカップルの道なのでした・・・
(どこが「しっぽり」なんでしょう・・・?)
随分と暗い道を歩いたでしょうか・・・
やっと銀閣寺までたどり着いて(最後まで不気味な鐘の音がしていました。)、
後はバスで繁華街(四条あたり)に帰りました。
夜ご飯の出ない旅館だったので、夜ご飯は、
外で食べなければなりません。
それで私達は、かの有名な先斗町に行きました。
おぉ!ぽんとちょう!
それにしても、京都の地名って、
漢字の本来の読みとは違う読み方をする地名が多いですね。
先斗町しかり、烏丸しかり・・・
やっぱり、1000年以上歴史のある都なので、
昔の読み方なんかが残っているのかしら・・・
で、先斗町の京料理のお店で「ゆば」の会席を頂き、
ちょうどダンナさんのお父さん(ダンナさんが就職した年に亡くなられました)
のお誕生日だったので、それにあやかって(かこつけて?)
お父さんのお好きだったという、お酒(鹿児島人なので焼酎)を頂き、
ちょっとだけ夫婦で「しっぽり」の雰囲気を味わったのでした。
(つづく)
秘境寺で紅葉狩り その1 [秘境駅じゃない旅]
先週末、11、12日に
ダンナさんと逃避行・・・じゃなくて、紅葉狩りに行きました。
今回も秘境駅に・・・最初は行くつもりだったのですが、
一泊二日で、時間的、距離的に難しいので、断念しました。
行ったのは、この時期みんなが行く京都!(あぁ、フツーに観光地!)
ダンナさんと土曜日の午後、新幹線で京都に向かい、
降りてびっくり・・・私はリニューアル後初めての京都駅。
でかいし、ガラス張りだし、モダンだし・・・
古都に急に現れるモダン建築物、ということで、
ちょっとパリのモンパルナス駅を思い出しました。
京都駅からは、バスに乗り、三条河原町にある旅館にチェックイン。
そして、夕闇が迫る頃、私達はもう一度外出したのでした。
行く先は、永観堂・・・紅葉で有名なお寺で、
しかも夜間ライトアップしてくれる・・・。
結構込み合ったバスで永観堂前まで行って、歩いて行くと、
案内のおじさんが、誘導灯を持って角々に立っていらして、
観光客を案内し、車をさばいておられます。
あぁ・・・暗くても観光地なんだぁ・・・
お寺の紅葉は、まだ青いところが多かったですが、
木によってはかなり色づいているものもありました。
紅葉の盛りには、まだ1~2週間かかるかな、という感じでしたが、
暗闇の中にライトアップされた木々は、
雰囲気があり、やはりきれいでした。
でも・・・覚悟はしていたのですが、
やっぱり人が多いです・・・。
秘境駅で人のいないところばかり訪ねていた私には、
久しぶりのカルチャーショック、
折角連れて来て下さったダンナさんに、つい、
「やっぱり秘境駅の方がいいです・・・」とつぶやいてしまいました。
すると、ダンナさんは、「私もです・・・」とフォローしてくれました。
(優しいなぁ・・・ありがとうダンナさん)
私達は相当なへそ曲がり、というか、
やっぱり妖怪なのでしょうね・・・(ひと気の無いところを好むなんて・・・)
(つづく)